それは、家族ぐるみで親しく行き来している友人一家から送られてきた年賀状でした。
毎年恒例、年末には必ず会うという仲なので、年賀状なんてなくったってまったく問題がないのですが、お互いなんとなくその辺りは律儀にやり取りしています。
さて、我が家には子供がおらず、私たち夫婦は友人宅の女の子をまるで姪のように思って、その成長を楽しみにしています。
ですので、彼女の写真が入った年賀状は、嬉しいのです。
今年も届きました、その子の写真を使った年賀状が。
夫婦で見て、思わず苦笑したのは、その写真。
春か秋かどちらか分かりませんでしたが、見覚えのあるベランダで撮影したもののようでした。
どこで撮ったかは、いいのですが、その背景。
さすがに下着ではなかったのですが、まさかの洗濯物が写り込んでいたのです。
さらに私たちが苦笑したのはその子が着ている服でした。
友人たちは、決して子供の服をけちるような親たちではありません。
むしろ、わざわざ遠方に出向いてまで、値の張った洋服を買いに行くような人たちです。
それなのに、です。
子供の服の襟が、よれよれになっていたのです。
洗濯に失敗してしまったのか・・・。
その時別の友達からやはり子供が写った年賀状が届き、そちらはちゃんとした格好だったから、余計にそう感じたのかもしれません。
でも、やはりその子のファンである私たちは、もっときちんと着せて撮った写真を選べばよかったのに、と思わずにはいられませんでした。
(りんごあめ/女性/45歳)